立ったら書く。
自分語りだ。
俺は、この経験があるから、未だにバレンタインデーっていいイメージがないんだよ。
まあ、100%俺が悪いんだけどね。
語らせてほしい。
先ずはスペック。
俺:豊川悦司の顔を数十発、ブン殴ったような顔。
簡単に言うと髪型だけ似ている。
当時、中学一年生。
俺は豊川としておく。
どんどんかけ
中学一年生の時の俺は大の映画好きだったんだ。
完全な映画オタクってレベル。
映画館の雰囲気も好きで、特別観たい映画がなくても一人でも観に行っていた。
よくレンタルもして、家で観ていた。
洋画、邦画、関係なく観ていた。
とにかく映画好き。
そんなある日、適当に借りてきた『アイコ十六歳』という邦画を観た。
富田靖子主演の映画だったが、観終わって、ある事に気が付いた。
(アイツって富田靖子に似てない?)
『アイツ』とは、同じクラスの女子で、喋った事はない。
他の男子とも話をしているところは見たこともなく、いつも決まった暗い感じの女子とだけ喋っている。
おとなしい感じの女子。
色がとても白く、ストレートの黒い髪が綺麗で、髪には天使の輪っかが出来ている。
体も細い。黒い髪と白い肌と黒い制服がよく似合う。
清純って感じの女子だった。
その女子は富田靖子に似ていたので、名前を富田靖子としておきます。
なんか、クラスに有名人がいるような気分になり、俺はその富田さんをよく観察する軽いストーカーなった。
『アイコ十六歳』とは髪の長さだけは違うが、他は見れば見るほど富田靖子に似ている。
学校が終わると、レンタルビデオ店に行って富田靖子が出演している映画を借りる。
と言っても、当時は富田靖子が出演している映画って少なかったので、ダビングして何回も観ていた。
家ではテレビの中の富田靖子を見ながら
(クラスの富田さんに似ているな。)
と思う。
学校では机に座っている富田さんを見ながら
(女優の富田靖子に似ているな。)
と思う。
今思えば、完全に好きになっていたんだけど、当時の俺はガキの中学一年生。
それが恋だとも思わなかった。
だが俺の中では大きな存在になっていた。
何とかして富田さんと喋るきっかけを作ろうとするが、そんなテクニックはない。
あっさりと異性と喋れる中澤が羨ましかった。
中澤とは同じクラスの女子。
雰囲気が中澤裕子に似ていたので、中澤としておきます。
中澤は活発な性格で、いつも明るく大声で喋っていた。
同性とも異性とも、よく喋る。
俺とも普通に話をする。
机の上に座るのが好きみたいで、椅子に座っている俺を見下ろすように、よく喋ってきた。
富田さんとは正反対の性格だった。
数少ない俺の異性の友人だった。
俺は富田さんと話すきっかけを作りたくて、友人に相談しようと考えた事もあるが、しなかった。
同じ女子である中澤に相談しようかと思ったが、どう相談すればいいか分からない。
また、女子に相談するという事が中二病の俺にはプライドがあって出来なかった。
ある体育の授業中、クラス全員が運動場を走ることがあった。
俺は、体操服を着て息を上げながら走っている富田さんの後ろ姿を見ながら、一メートル後ろをピッタリと走っていた。
富田さんの揺れる髪と、紺色のブルマーと上下に動く白い太ももを交互にガン見しながら。
ちょっぴりストーカー気質だった。
・・・こけそうになる富田さん。
俺は後ろから手を伸ばし、富田さんを支える。
「大丈夫?気を付けろよ。」
と、キリッと言って去っていく・・・
頬を赤くしながら俺の後ろ姿を見る富田さん・・・
そんな妄想をしながら運動場を二周した。
富田さんのピッタリ後ろを走りながら。
ちょっぴりストーカーだった。
当時の俺は、男ばかりのグループで遊んでいたんだが、気が付くと目は自然と富田さんを見ている。
でも、ガキの俺はそれが恋とも気が付いていなかった。
好きだとハッキリ気が付いたのは、同じクラスのある男子が富田さんを好きらしいという噂を聞いた時だった。
心の中が熱くなった。嫉妬って奴だ。
そんな感情が芽生えていた自分に気が付き、ようやく俺は富田さんを好きなんだという事が分かった。
それからは、妄想は酷くなった。
『と・よ・か・わ・・・や・す・こ』
部屋でそんな事を考え、枕に顔をうずめて奇声を発しながら、足をジタバタさせた。
枕を富田さんに見立てた恋愛も始まった。
枕を腕枕して寝るようになった。
直ぐに枕は、俺のキスでシミだらけになった。
ある日、教室で男子共と喋っていると、中澤が俺の机に座って足を交互に振りながら
「豊川君って、好きな子とかいるの?」
って、上から目線で聞いてきた。
「いるよ。」
「誰?」
「言わない。」
「何で?教えてよ。」
「嫌だ。」
「何で?恥ずかしいの?」
「うるさい!」
そう言って俺は教室を飛び出した。
ある日の休み時間の事だった。
「俺の好きな子って、富田さんでしょ?」
中澤が聞いてきた。
「だって、いつも富田さんを見てるよ。」
俺の隣の机の上に座っている中澤は、足を振りながらニヤニヤ笑いながら聞いてきた。
「そうだけど・・・悪い?」
「ううん、悪いなんて言ってないよ。豊川君って、ああいう感じの女の子が好きなんだなって思っただけ。」
「・・・そういう中澤は、好きな男子はいないの?」
「・・・うーん、いるよ。」
「誰?」
「言わない。」
そう言うと中澤は俺から離れて、別の男子に話しかけていた。
俺は中澤に富田さんを好きな事を認めてしまった事を後悔した。
俺は中澤が、俺が富田さんを好きな事を言いふらすんじゃないかと思って焦っていた。
でも、中澤はそんな事はしなかった。
バレンタインデー。
チョコなんて母親からしか貰ったことがないが、女が好きな男にチョコを渡す日という事くらいは知っていた。
俺は、富田さんが俺にチョコをプレゼントしてくれるんじゃないかと思って、朝からドキドキしていた。
「富田さん?・・・どうして俺を、こんな所に呼び出すの?
・・・どうしたの?・・・顔が赤いよ?」
「・・・豊川君・・・これを受け取って下さい・・・」
「富田さん・・・何故、俺にチョコをくれるの?」
「今日がバレンタインデーだから・・・」
「富田さん・・・それって・・・」
「豊川君・・・・・私・・・私・・・・・
豊川君の事が、ずっとずっと前から好きでした!豊川君の事ばかり見ていました!
だから・・・だから・・・・・私と付き合って下さい!」
「・・俺も・・・富田さんの事が好きだったんだ!」
「えっ??・・・ と・・豊川君・・・本当?・・・本当に?
・・・・嬉しい・・・グスッ・・グスッ・・・」
「バカだな・・・泣く奴があるか・・・富田さん・・・いや、靖子って呼んでいいか?
ほら靖子・・・ハンカチ・・・」
授業中に富田さんの後ろ姿を見ながら、そんな妄想をしていた。
「豊川君、放課後に自転車置き場で待っていてくれる?」
昼休みに、喋ったこともない同じクラスのブス女子に言われた。
「・・・何で?」
「いいから来てよ。」
「何でだよ?・・・俺、友達と一緒に帰るんだけど。」
「友達には適当に言って、帰ってもらってよ。それと、この事は誰にも言わないでよ。」
そう言うと、そのブスは去っていった。
富田さんを見ると、一瞬目が合ったように見えた。
(富田さん・・・やっぱり俺にチョコをくれるのか?)
俺はチョコを食べていないのに鼻血が出そうだった。
放課後、言われるがままに自転車置き場で待っていた。
頭は富田さんの事でフル回転。
俺が脳内で、富田さんと付き合っている頃・・・
俺に「ここで待て」と言ったブスの姿が見えた。
そのブスの後ろにいたのが・・・
中澤だった。
「義理チョコじゃないよ。」
そう言って、中澤は俺に紙袋を渡した。
中澤の、ほっぺたは赤かった。
俺は中澤からチョコを貰ったことと、富田さんからは貰えなかった現実に呆然とした。
暫くボーッと中澤の赤い顔を見ていたが、富田さんの顔が頭から離れなかった。
やっぱり俺は富田さんが好きなんだ。
「知っていると思うけど、俺、富田さんが好きだから・・・」
「うん、知ってるよ。でも気持ちは伝えたかったんだ。」
そう言うと、中澤は小走りに去っていった。
俺を呼んだブスは、何度もこちらを振り向いた。
中澤は一度もこちらを振り向かなかった。
俺は一人で自転車に囲まれ、呆然としていた。
いつもは友達と、くだらない話をしながら帰る家までの道を一人で帰った。
手には中澤から貰ったチョコの入った紙袋を持ちながら・・・
一人で家に帰る途中で、何故か俺は、そのチョコが気になったんだ。
そして帰る途中にあったスーパーの横の路地に入って、その紙袋を広げて覗いてみた。
今でも覚えているんだけど、その紙袋の中には小さな白い箱があった。
箱を開けると、中にはイチゴの上に生チョコがかけられていて、その上には白いパウダーみたいな粉がかかっていた。
ひと目で手作りチョコだと分かった。
で・・・ここからが、俺の最悪に・・・アホな所なんだけど・・・
なんか嫌だったんだよ。そのチョコが・・・
好きな女の子以外から、本命チョコを貰ったということが・・・
分かってくれるかな?
俺には好きな富田さんがいる。それなのに異性として好きでもない中澤からチョコを貰ったということが・・・
浮気じゃないけど、そんな感じ・・・
分かってくれるかな?
もし、彼女がいるのに他の女から本命チョコを貰ったら、なんか後ろめたくない?
もし、彼氏が他の女から本命チョコを貰ったら、なんか嫌じゃない?
そんな感じ。
当時は中学一年生。
男女交際なんてしたこともない。恋愛については少女漫画のような、綺麗な理想のイメージしかない。
そんなガキの俺にとって、そのチョコが不純で汚らわしい物に思えてしまったんだよ・・・
で、俺はどうしたかって言うと・・・
その路地にあったゴミ箱に、その紙袋を捨てた。
中身ごと・・・全部・・・
・・・で、家に帰った。
そしたら、その事が学校にバレた。
次の日の放課後に、担任の女性の先生に会議室に呼ばれた。
会議室に入ると、生活指導の怖いおっさんの先生が腕を組んで、俺を睨んでいた。
そのおっさんの前にある机の上には、昨日捨てたハズの紙袋が置かれていた。
担任の先生は女だったこともあったのか、涙目になっていた。
担任の先生は同じ女性ということもあってか、中澤に感情移入していた。
「何で、あんな事をしたの?」
「貴方は中澤さんが、どんな気持ちであのチョコを作ったのか分からないの?」
涙目の先生に質問攻めをされた。
スッゴイ怒られた。
生活指導のおっさん先生は腕を組んだまま、無言で俺を睨んでいた・・・
なんでバレたのかは、今でも分からない。
しかし、捨てた時には気が付かなかったのだが、あの紙袋の中にはチョコ以外に手紙もあったらしい。
その手紙も、担任の先生と生活指導の先生の前で広げられ、声を出して読まされた・・・
今でも覚えている。
『豊川君が、富田さんが好きなのは知っているけど、気持ちを伝えたくてチョコを渡しました。
もし、付き合ってくれなくても、友達として、これからも付き合ってね。』
手紙には、そう書かれていた・・・
次の日の放課後に、また俺は担任の先生に呼ばれた。
ただし、今回は教室に残らされていた。
そして、残っていたのは三人・・・
俺と担任の先生と・・・
そこには中澤の姿もあった・・・
中澤も残らされているようだった・・・
中澤は俺の方を全く見ずにじっと真っ直ぐ先生を見ていた・・・
意識して、俺を見ないといった感じがハッキリ伝わった。
以前の明るい活発な中澤は、そこにはいなかった。
俺をガン無視だった・・・・・
教室には俺と中澤と先生の三人だけ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
恐ろしく居づらい空気が教室に漂っていた・・・・・・
先生は、俺がチョコを捨てた事を説明すると、中澤に謝るように言った。
「ゴメン・・・」
俺は中澤を見て、小さな声で謝った。
「私はもう、豊川君の事を何とも思ってないから気にしていません。」
中澤は俺の方を全く見ずに、先生の方に淡々と言った。
『友達として、これからも付き合ってね。』
と手紙には書かれていたのに、二日後には友達以下になってしまっていた・・・
確かにそうだったね。
そこまで気が回らなかったよ
こういう時の女子のネットワークの速さは恐ろしい。
バレンタインデーの次の日から、俺はクラス中の女子に無視された。
そして、その無視は他のクラスにもあっと言う間に広まった。
それでも、その時はマシな方だったんだ。
無視だけだったからな。
数日後、放課後に学校の外で他のクラスの男に、いきなりサッカーボールを投げつけられた。
背中に痛みが走り、振り向くとニヤニヤしている男がいた。
喋った事もない他のクラスの男だった。
ボールを投げつけてきた理由は分からないが今思えば、ソイツは中澤が好きだったんじゃないかな?
意味が分からなかったが、相手は男なので、俺は殴り返した。
すると、ソイツの仲間が二人、加勢してきて、三対一となり、ボコボコにされた。
その日は口の中を切って、血の味がする唾を飲み込みながら帰った。
その喧嘩の事も広まったらしい。
その次の日から、女子によるいじめはエスカレートした。
俺の方を見て、バカにしたようにクスクス笑う女子も現れた。
俺の近くを女子が歩いていると他の女子が、その女子を押す。
押された女子がよろめき、俺にぶつかる。
「キャーッ!」
叫んで、ぶつかった所を手で払いながら逃げていく女子。
俺はバイ菌じゃねーよ。
昼休み、弁当を食べようと机の中から弁当箱を取り出すと、周りの女子が白い目でクスクス笑う・・・
(何だ?)
と思いながら弁当箱のフタを開けると、ご飯とおかずがチョークの粉まみれになっていた。
ビックリして顔を上げると、
「ギャハハーー!」
クラス中の女子が俺を見て大爆笑する。
何よりショックだったのが、俺を見ながら笑っていた中に、富田さんがいた事だったな。
仲の良かった男子も、巻き込まれたくないのか、俺を避けだした。
完全な『ぼっち』となった・・・
俺にはテレビ番組の話をする相手でさえ、親と妹しかいなくなった。
当時、両親がマイホームの購入に積極的だったので、俺は両親を説得し、引越しをした。
勿論、遠くに・・・
中学一年が終わると同時に、俺は転校した。
クラスでは、お別れ会すら開いて貰えなかった。
富田さんにもガン無視されていたので当然だが・・・
三学期の最終日も、誰も俺には挨拶をしてくれなかった・・・
先生ですら・・・
引っ越して以来、富田さんにも中澤さんにも会っていない。
会えるはずはない。
中学一年の時の同窓会にも一度も呼ばれた事がない。
学校の誰にも、引越し先を伝えていないので当然だ・・・
未だにバレンタインデーが近づくと、この事を思い出してしまう。
以上、俺の黒歴史。
おしまい。
最後まで読んでくれてありがとう。
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コメント一覧
※ 1.
名無し
2014年02月13日 12:33 ID:TfDQEcdg0 ※このコメントに返信する※
(e/d)
いじめはともかく自業自得だな
※ 2.
私は名無しさん
2014年02月13日 12:56 ID:fcfb6qNF0 ※このコメントに返信する※
(e/d)
でも釣りなんだよね
※ 3.
名無しさん
2014年02月13日 13:01 ID:dGps5fz40 ※このコメントに返信する※
(e/d)
1は自業自得だけど女教師の対応が一番悪いだろ。
いい年こいて水戸黄門もどきの公開処刑とかほんと教師やめろやってか大人で教師なら何が悪いのか冷静に言えばいいのにそれもできないのかよ
※ 4.
2014年02月13日 13:03 ID:UUKO8sNv0 ※このコメントに返信する※
(e/d)
食べ物粗末にした罰が当たったんだな
※ 5.
私は名無しさん
2014年02月13日 13:33 ID:ZU0Xyu.r0 ※このコメントに返信する※
(e/d)
俺も女教師の未熟さに腹がたったな
この対応では、まるで女子生徒の友達レベル
情けねぇ
生徒を公平に扱う立場であることを忘れ、生徒達の感情を治める
べきところを自分で感情的になってどうする
状況見えなくなって慎重さを失った結果どうなったのさ。いじめ
に発展してひとりの生徒が転向する事態になったんだろ
※ 6.
るゥ
2014年02月13日 17:14 ID:.Abu31Ov0 ※このコメントに返信する※
(e/d)
切ないねぇ〜。
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